インサイドセールスは電話や商談などでお客様と接する機会が多い分、「きつい仕事」という声をよく耳にしますが、それは一体なぜでしょう。
実際にGoogle検索を通じて「インサイドセールス」と打ったところ、以下のようなサジェストが表示されました。

このように「インサイドセールス 辛い」、「インサイドセールス やめとけ」と表示されるということは、ネガティブな意見を持たれているということです。
もしかしたら今もこうしてインサイドセールスのお仕事をされている方の中にも同じように感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、
・なぜインサイドセールスが辛いと言われるのか
・よくある3つの原因
・明日から実践できる改善策
・インサイドセールスならではのメリット
まで徹底的にわかりやすく解説します。
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インサイドセールスが「辛い」と言われる背景

まず知っておきたいのは、インサイドセールスが辛いと言われがちな理由が“仕組上の特性”にあるということです。
インサイドセールスは、
・電話やメールを中心とした対話
・アポ獲得という明確な数字目標
・他部門との連携
・顧客心理の読み取り
・業務スピードの速さ
など、非常に多くの能力が求められる仕事です。
SNSやWeb上の声を拾うと、
・断られ続けて心が折れた
・アポが取れず上司の目が気になる
・そもそも評価されにくい
・インサイドセールスはやめとけ、と言われた
といった投稿が多くみられます。
つまり、「辛い」と感じるのはあなただけではなく、業界全体の共通課題だということです。
インサイドセールスが辛いと感じる3つの主な原因
インサイドセールスが辛いと言われる理由は数多くありますが、特に大きいのは次の3つです。
①成果が数字で明確に見える”プレッシャー”
インサイドセールスほど成果が数字にダイレクトに表れる仕事は多くありません。
・架電数
・接続数
・興味度
・アポイント率
・商談化率
など、1日の行動がすべて数値化されます。だからこそ、こんな悩みが生まれやすいのです。
・達成できないと自分の評価が下がったように感じる
・周りと比較して落ち込む
・”毎月リセットされる”短期目標がしんどい
・数字だけで見られている気がする
数字が悪い日が続くと「自分は向いていないのでは?」と不安になり、精神的負担が大きくなります。
②断られ続けることによる心理ストレス
インサイドセールス
インサイドセールスの実態として、1日の大半は断られる時間です。
・「今は必要ありません」
・「今忙しいから」
・「二度と電話しないで」
時には心が折れるような強めの言葉をかけられることもあります。
毎日これが続くと、
・電話をかけるのが怖くなる
・架電数が減る
・自信を失う
という負の連鎖が起きやすくなります。
③役割理解の不足による”やりがいの欠如”
インサイドセールスが社内で誤解されがちな仕事であることも辛さの原因です。
・「アポを取るだけの仕事」と見られる
・マーケティング・営業・カスタマーサクセスの狭間で孤立しやすい
・成果が組織に理解されにくい
努力しても評価されない環境では、仕事の意義を見失ってしまいます。
インサイドセールスに向いていない人の特徴
ここでは、インサイドセールスを続けるうえで“しんどくなりやすいタイプ”をまとめます。
①マルチタスクが極端に苦手な人
顧客管理、架電、分析、情報整理など、同時進行で処理するタスクが多い職種のため、決まった作業よりも柔軟に対応するスキルが求められます。
②数字管理が嫌いな人
毎日数字と向き合う仕事なので、数値管理そのものがストレスになる人は辛く感じやすい傾向があります。
③気持ちを引きずりやすい人
断られ続ける仕事だからこそ、気持ちの切り替えが苦手だと負担になりやすいです。
④インバウンド型よりアウトバウンド型が苦手な人
顧客への”最初のタッチポイント”を担うため、主体的なアプローチが必要です。
インサイドセールスに向いている人の特徴
逆に、インサイドセールスで成果を出しやすい人は次の傾向があります。
①仮説思考が得意な人
顧客の状態を想像しながら会話を組み立てられる人は強いです。
②コミュニケーションを言語化できる人
「どこがうまくいったか」「何が原因か」を整理できる人は成長スピードが速く、成果に繋がりやすいです。
③顧客心理に敏感な人
相手の温度感に合わせて話せる人はアポ率が上がりやすいです。
④仕組化・改善が好きな人
トークスクリプトやナレッジ整備が好きな人は最適です。
辛い状態から抜け出すための具体的な対処法

ここからは、明日から実践できる“再現性の高い改善策”を紹介します。
対処法①KPIを見直す
数字が辛さを生むなら、まずは指標の設計を見直すことが重要です。
◆見直しポイント
・架電数ばかりを追っていないか
・商材難易度に対してアポ率が適切か
・個人ごとの強みに応じた目標か
関連記事:インサイドセールスのKPIとは?適切な設定方法と運用の具体例を解説!
特に重要なのは「定性KPI」を入れること
・ヒアリング項目の精度
・商材、顧客課題の理解
・トーク改善
数字だけ追うと押し売りになり、さらに辛さが増すため、プロセス評価を組み込むことは必須です。
対処法②チーム間の連携強化
インサイドセールスは心身的負担が大きいことから、上司やチームのサポートが必要不可欠です。
定例時や1on1などで逐一情報を共有し、コミュニケーションを密に取っていきましょう。不安や悩みを打ち明けることで心身的負担の軽減に繋がります。
関連記事:【シート公開】効果的な1on1の進め方って‥?メリットや取り組み事例を解説!
企業によっては直属の上司ではなく、先輩社員が仕事やメンタル面をサポートする「メンター制度」を設けている会社もあるので、気軽に相談できる環境をつくるのも大切です。

対処法③ノウハウや成功体験を共有する
アポイントや受注を取った時は成果を報告する以外にも、「なぜアポイントが取れたのか」という成功事例をチームメンバーにシェアしましょう。
成功体験を言語化することで、新しい視点で物事を考えられるようになります。これにより、今後同じ事象が発生しても過去の事例を参考にして対応できるようになるのです。
また、成功ノウハウをインプット・アウトプットすることで自信がつき、意欲的に行動できるようになります。
インサイドセールスのメリット

辛い面がある一方、インサイドセールスには多くのメリットがあります。
メリット①成果が可視化される達成感
自分が出した提案が通った時や、お客様から信頼を得られた時の達成感はインサイドセールスだからこそできる強みです。自分の行動が商談化・売上に直結するため、成功体験を積みやすいポジションです。分かりやすい指標があることで、やりがいを感じることもできます。
自分自身でアポイントを取った企業が最終的に受注に繋がった場合などは、会社の売り上げに直接貢献できるというメリットもあります。
メリット②スキルを積むことができる
インサイドセールスは多くのスキルを積み上げることができます。
<インサイドセールスで身につくスキル>
・コミュニケーションスキル
・顧客ニーズに合った提案
・マーケティングスキル
・ヒアリング力
・顧客との信頼関係を築く力
これらのスキルはインサイドセールス活動に限らず、ビジネススキルとしても応用が利くものばかりです。
また、営業は他の職種と比べて人と関わる機会が多く、「対人スキル」を身につけられます。対人スキルは企業に属する以上、持っておいて損のないスキルです。仕事を進めるうえで欠かせない要素の一つですので、これらをインサイドセールスの現場で身につけられるというのは、非常に利点のある仕事と言えるでしょう。
メリット③働く場所を選ばない
インサイドセールスは飛び込み営業といった従来の手法とは違い、MAやWEB会議ツール、通話録音システムなどのオンラインツールを用いた顧客へのアプローチが主流になってきました。
デジタル化が進んだことでリモートでも電話をかけられるようになり、会社に足を運ばなくても自宅で効率よく仕事ができるようになったのです。
インサイドセールスの需要は今後益々増加していくでしょう。経験を積んでおくことで様々なシーンでの活躍が期待できます。
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関連記事:【営業ノウハウ】ソーシャルスタイル理論で特徴を掴む!タイプ別営業手法
おわりに
今回はインサイドセールスが辛いと言われている原因や、辛い現状から立ち直る方法、インサイドセールスのメリットについてご紹介しました。
インサイドセールスは辛いだけでなく、やりがいのある仕事です。どうしても上手くいかない時は先輩社員に相談したり、周りとコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。
今後、インサイドセールスに携わる方々が、より良い環境で業務に取り組むことができるよう、知識と理解を深めていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


IS factory magazine(アイエス ファクトリーマガジン)編集部です。2022年開設。
定期的にインサイドセールスや営業に関するノウハウ、セミナー情報を発信しています。
