「人材派遣」という働き方が浸透してきた現在ですが、その制度の歴史や仕組みについて深く知っている方は意外と少ないのではないでしょうか?
本記事では、「人材派遣 歴史」という観点から、制度の成り立ちや法改正の流れ、現在の仕組みについてわかりやすく解説します。
人材派遣の歴史とは?制度の変遷を時系列で解説

■1980年代:制度の誕生と法整備
1985年に労働者派遣法(正式名称:労働者派遣事業の適切な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)が成立し、翌1986年から施行されました。
当初は13の専門業務に限って派遣が認められており、主にソフトウェア開発や通訳などが対象でした。
■1990年代:バブル景気と業種拡大
バブル景気を背景に派遣需要が急増し、業種は26業務へ拡大。広告・インテリアなどクリエイティブ系分野も対象に。
1999年には原則自由化され、派遣対象業務の制限はほぼなくなりました。
■2000年代前半:制度の柔軟化
2003年には製造業への派遣も解禁され、派遣可能期間も延長。企業の即戦力ニーズに応える形で、派遣市場は急拡大していきます。
■2008年:リーマンショックと制度見直し
リーマンショックによって大量の「派遣切り」が発生。これにより労働者派遣法が改正され、日雇い派遣の原則禁止、派遣元による待遇説明義務が課されるなど規制が強化されました。
■2020年~現在:同一労働同一賃金の適用と今後
・2020年4月:「同一労働同一賃金」制度が派遣にも適用開始
正社員のと派遣社員の不合理な待遇差を解消することが義務化
・派遣社員の待遇改善、キャリアパス支援の制度が整備される
・派遣先、派遣元ともに制度運用の適正化や透明化が求められるフェーズに入っている
人材派遣の仕組みとは?正社員との違いも紹介
■雇用契約との違い
正社員は勤務先企業と直接雇用契約を結びますが、派遣スタッフは派遣会社と雇用契約を結びます。就業先の指揮命令を受けながら、給与の支払いや社会保険の手続きは派遣会社が行います。
就業先の指揮命令を受けながら、給与の支払いや社会保険の手続きは派遣会社が行います。

派遣会社利用企業の流れ
▼派遣の依頼・用件ヒアリング
▼登録者とのマッチング
▼派遣契約締結(派遣契約書を双方で締結)
▼派遣スタッフ就業
人材派遣は直雇用ではないので求人サイトに掲載する必要がなく、広告費がかからないため採用にかかるコストパフォーマンスが高いのが特徴です。また、登録者の中から選定するのでスピーディーなマッチングが実現できます。
派遣スタッフの流れ
派遣スタッフの流れは簡単な3ステップです。
▼Webエントリー
▼来社登録(コロナ禍のため現在はオンライン登録)
▼お仕事紹介
お仕事紹介までの流れは派遣会社によって異なります。
おわりに
人材派遣は、1985年の制度制定から今日に至るまで、社会や経済の変化に合わせて柔軟に進化してきました。法改正を通じて、制度の透明性や働く人の安心も高まっています。
本記事を通じて、「人材派遣の歴史と仕組み」への理解が深まったなら幸いです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
IS factory magazine(アイエス ファクトリーマガジン)編集部です。2022年開設。
定期的にインサイドセールスや営業に関するノウハウ、セミナー情報を発信しています。
