【営業タイプ診断】狩猟型・農耕型・牧畜型とは？強みと弱みを徹底解説！

営業職とひとことで言っても、人によって得意なスタイルや活躍できるフィールドは大きく異なります。

成果を出している営業パーソンを観察すると、「新規開拓が得意な人」「既存顧客とじっくり関係を築く人」などタイプの違いがはっきりしています。

そこで注目されるのが、営業を「タイプ」ごとに分類する考え方です。

本記事では、代表的な3つの営業タイプ「狩猟型」「農耕型」「牧畜型」を取り上げ、それぞれの特徴や強み・弱み、適正について詳しく解説します。

記事内には営業タイプ診断を用意していますので、ぜひ試して自分に合った営業タイプを見つけてください。

営業タイプを知ることの重要性

営業の成果は「スキル」や「経験」だけでなく、自分のタイプに合った環境やアプローチを取れるかどうかでも大きく変わります。

例えば、新規顧客を次々と獲得することが得意な人に、ルート営業を任せても力を発揮しにくいでしょう。逆に、既存顧客と長期的に関係を築くのが得意な人に、テレアポによる新規開拓を任せても成果が出づらい可能性があります。

つまり、「営業タイプを知ること」は、

・自分の強みを発揮できる環境を選ぶ
・苦手な営業シーンを補強する
・チーム内で役割を明確にする ために欠かせないのです。

営業タイプ診断チェックリスト

以下の質問に答えてください。直感で「はい」「いいえ」を選びましょう。

No.	チェック項目
Q.1	新しい人と出会うとワクワクする
Q.2	断られても気にせず、すぐに次へ切り替えられる
Q.3	初対面でも物怖じせずに話しかけられる
Q.4	短期間で成果を出すことにやりがいを感じる
Q.5	同じことを繰り返すより、新しい挑戦が好き
Q.6	周りから信頼されることが多い
Q.7	じっくり関係を育てて成果につなげたい
Q.8	既存顧客との商談やフォローが得意だ
Q.9	長期的に売上を積み重ねるほうが安心できる
Q.10	継続的に同じお客様に関わるのが好きだ
Q.11	新規と既存の両方にバランスよく取り組みたい
Q.12	顧客全体を管理して「誰がどの段階にいるか」を把握するのが好きだ
Q.13	フォローをしながら追加提案をするのが得意だ
Q.14	状況に応じて営業手法を柔軟に変えられる
Q.15	チーム内で調整役になることが多い

判定方法
・Q.1～Q.5の「はい」の数が多い→狩猟型営業（ハンター）
・Q.6～Q.10の「はい」の数が多い→農耕型営業（ファーマー）
・Q.11～Q.15の「はい」の数が多い→牧畜型営業（オールラウンダー）

狩猟型営業とは？

狩猟型営業は、新規顧客を積極的に獲得することに長けたタイプです。まさに「獲物を狩るハンター」のように、未知の顧客にアプローチし、成果をつかみ取るのが得意です。

特徴
・アグレッシブで行動量が多い
・短期間で成果を出すのが得意
・飽きっぽいが瞬発力に優れる
・成約に至るまでのスピード感を重視

向いている営業スタイル・商材
・新規開拓営業（訪問・テレアポ・飛び込み）
・ベンチャー企業や新規事業の立ち上げ
・売り切り型の商材（広告枠、イベント出展、単発サービスなど）

強み
・新しい市場に挑む開拓力
・断られてもすぐに切り替えられる精神力
・自ら行動して顧客との接点を増やせる

弱み・注意点
・顧客との長期的関係構築は苦手になりがち
・継続的なフォローを怠ると顧客離れになる
・成果が短期的に波打ちやすい

農耕型営業とは？

農耕型営業は、既存顧客との関係をじっくり育てていくタイプです。「畑を耕し、種をまき、水を与えて育てる農夫」のように、時間をかけて成果を実らせます。

特徴
・丁寧で誠実な対応が得意
・長期的な信頼関係を築ける
・ルーティンを守るのが得意
・短期の成果より安定的な売上を重視

向いている営業スタイル・商材
・ルート営業、既存顧客フォロー
・SaaSなどの継続課金型サービス
・長期契約、大口顧客を持つ法人営業

強み
・顧客満足度を高めやすい
・アップセルやクロスセルにつなげやすい
・安定した売上を継続的に確保できる

弱み・注意点
・新規開拓が苦手になりやすい
・成果が出るまでに時間がかかる
・顧客依存度が高くなるリスクがある

牧畜型営業とは？

牧畜型営業は、狩猟型と農耕型の中間に位置づけられるタイプです。「家畜を育てる牧畜」のように、新規顧客を獲得しながらも、その後のフォローを通じて関係を維持・拡大していきます。

特徴
・新規開拓も既存顧客対応もバランスよくできる
・顧客を「資産」として長期的に育てる意識が強い
・柔軟に状況に対応できるオールラウンダー

向いている営業スタイル・商材
・ソリューション営業
・法人向けの提案型営業
・長期契約を前提にしたビジネスモデル

強み
・新規と既存の両面で活躍できる
・売上を安定させながら拡大していける
・顧客ポートフォリオを戦略的に構築できる

弱み・注意点
・どちらも偏りすぎると中途半端になりやすい
・自己管理ができないと成果が散漫になりやすい
・明確な強みが見えにくくなる

▼牧畜型タイプの弊社インサイドセールスチームのインタビュー記事はこちら

【営業タイプ別インタビュー】牧畜型×ドライバー編

診断結果が同点だった場合は？

診断をして「狩猟型と農耕型が同じ数だった」「3タイプすべてが同点だった」というケースもあります。これは決して珍しいことではありません。

狩猟型と農耕型が同点

新規開拓も既存深耕も両方できるタイプ

特徴
状況によって使い分けできる柔軟性がある

注意点
どちらに注力するかを曖昧にすると成果が分散しやすいため、環境に合わせて「今は新規重視」「今は既存重視」と決めるのがおすすめ◎

農耕型と牧畜型が同点

安定した顧客フォローをしながら、状況に応じて調整役にもなれるタイプ

特徴
長期的な関係構築に強い

注意点
新規開拓に苦手意識を持ちやすいので、チームで新規型メンバーと組むことでバランスを最大化できる

狩猟型と牧畜型が同点

新規開拓もこなせればチームでの調整役も担えるタイプ

特徴
スピード感と柔軟性の両方を持っている

注意点
「既存顧客との深い関係づくり」は後回しになりやすいため、意識的にフォローを強化すると成果が安定する

3タイプすべてが同点

万能型のジェネラリスト

特徴
幅広く対応できるため、組織の中でもとても貴重な存在

注意点
突出した強みが見えにくいため、「どの分野を伸ばしたいか」を明確にすると自分の武器になる

営業タイプをチームでの役割分担に活かす

営業タイプの違いを理解すれば、チーム内での役割分担もスムーズになります。

・狩猟型→新規顧客獲得の先陣を切る
・農耕型→既存顧客の満足度を高める
・牧畜型→両者の橋渡しをし、バランスを取る

チームで営業活動を行う際には、「誰がどのタイプか」を踏まえたアサインを行うと、全体の成果が高まります。

ソーシャルスタイルとの組み合わせで営業タイプをさらに深める

今回紹介した「営業タイプ」は、営業活動における大きな方向性を示すものです。

さらに詳しく自分の営業スタイルを知りたい方は、ソーシャルスタイル診断と組み合わせて分析するのがおすすめです。

ソーシャルスタイル診断では、人の性格や行動を「アナリティカル」「ドライバー」「エミアブル」「エクスプレッシブ」の4つに分類します。

営業タイプとソーシャルスタイルをかけ合わせることで、

・あなたに合う条件タイプ
・チーム内での具体的な役割
・成果が出しやすい営業アプローチ が明確になります。

ソーシャルスタイル診断についてはこちらの記事をご覧ください。

【営業ノウハウ】ソーシャルスタイル理論で特徴を掴む！タイプ別営業手法

ソーシャルスタイル別 営業攻略法 | 顧客タイプの見分け方と実践テクニックをご紹介

まとめ：自分に合った営業スタイルを知り、成果を最大化する

営業には「狩猟型・農耕型・牧畜型」の3つのタイプがあります。

・狩猟型
　→新規開拓が得意で、短期間で成果を出すことにやりがいを感じるタイプ
・農耕型
　→既存顧客との関係をじっくり育て、安定的に成果を積み重ねるタイプ
・牧畜型
　→新規開拓も既存フォローもバランスよく行い、チームで調整役を担えるタイプ

今回のチェックリストでタイプを確認したら、ぜひ自分の強みを活かせる営業スタイルを意識して行動してみてください。

タイプを理解することで、単なる営業スキル向上だけでなく、自分らしく成果を出せる営業パーソンになるための第一歩になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。