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営業代行の相場・契約形態・成果を徹底比較!失敗しない会社選びのポイントとは

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営業代行は、自社の営業課題を外部のプロに委託する手段として活用されています。

しかし、「費用や成果は?」「うちの会社に合うのか」と導入の決断に時間を要する経営層も少なくありません。

本記事では、営業代行の相場を軸に契約形態ごとの費用と成果の目安、成功事例、会社選びのポイントまでを解説します。代行会社のメリット・リスクを正しく理解し、自社に最適な外注戦略を選定しましょう。

こんな方におすすめ
✓ 営業代行の相場や費用対効果を学び意思決定に役立てたい
✓ 外注の社内稟議を通すための資料、根拠を探している
✓ 信頼できる代行会社の選び方を知りたい

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営業代行とは

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営業代行とは、自社の営業活動の一部または全てを外部に委託するサービスです。

主に、リソース不足の解消や営業組織の立ち上げ・強化を目的に活用することで、効率的に売上向上を目指せます。

営業代行会社が提供する具体的なサービス内容は多岐にわたり、企業の課題やニーズに応じてカスタマイズが可能です。以下に代表的な業務内容を紹介します。

・テレアポ代行(アポイント獲得)
・インサイドセールス(リードナーチャリング)
・フィールドセールス(商談~クロージング)
・営業戦略立案、トークスクリプトの作成支援

関連記事:営業代行と営業支援の違いは?活用メリットやデメリット、選び方を解説


営業代行の相場はいくら?契約形態別に費用を比較

営業代行の費用は、契約形態や任せる業務内容によって大きく異なるため、あらかじめ相場感を把握しておくことが重要です。

この章では、営業代行サービスの一般的な料金体系と費用相場を一覧表でわかりやすく解説します。


料金体系の3つの主流パターン

営業代行の契約形態は、「固定報酬型」「成果報酬型」「複合型」の3つが主流です。また、契約時にかかる初期費用も重要な検討要素になります。

営業代行サービスの料金形態


①固定報酬型(月額固定)

固定報酬型は、月額〇〇万円といった定額で契約し、一定の稼働時間・コール数・対応人員などが保証されます。契約開始時には、初期費用として10万~50万円程度が発生する形態が一般的です。

費用相場の例
・BtoB向けテレアポ(週3稼働、営業担当者1名)
 月額35万~50万円
 
・インサイドセールス(MA連携あり、専任対応1名)
 月額60万~80万円
 
・商談設定+月次・週次レポート(営業担当者1名)
 月額50万~70万円
 
初期費用の内訳例
・営業トークスクリプトの作成、改善
・ターゲット選定とリスト作成
・CRM設定やKPI設計支援
 
導入ケース
・テレアポ、インサイドセールスを継続的に運用したい
・中長期でリードナーチャリングを行いたいBtoB企業
・新規営業部門の立ち上げや営業プロセスを分業化したい
 
比較ポイント
稼働ベースで料金が発生するため、安定した運用がしやすく、コントロール性が高いです。一方で、成果保証がない場合が多く、実績やKPI管理の仕組みを確認しておく必要があります。

関連記事:営業リストの作り方を徹底解説|ターゲット選定から運用までの基本ステップ


②成果報酬型(アポ単価・成約単価)

成果報酬型は、アポ獲得や契約成立など成果1件あたりで費用が発生します。そのため、営業コストを成果に基づいて管理したい企業におすすめです。

初期費用は、0円~10万円程度と安価な傾向がありますが、業務内容によっては20万円以上かかる場合もあります。

費用相場の例
・アポ獲得単価(BtoB、IT商材)
 1件あたり15,000円~30,000円
 
・成約単価(SaaS、人材商材)
 1件あたり50,000円~200,000円
 
・成果報酬型のテレアポ(難易度が高い商材)
 1件あたり30,000円~
 
初期費用の内訳例
・成果報酬に含まれるため、請求されないケース
・営業スクリプト、導入研修
 
導入ケース
・成果に対してのみ費用を支払いたい
・短期的にアポ取りを外注する企業
・初期投資を抑えて営業を始めたい
 
比較ポイント
初期コストを抑えられる反面、アポの質が保証されにくいことや営業リストの共有条件などで制限が生じる場合も。事前に成果条件のすり合わせが求められます。


③複合型(固定+成果報酬)

複合型は、月額基本料に加え、成果に応じた報酬を支払うハイブリット型です。一定の稼働と成果の両方を重視したい企業に適しています。

初期費用は、20万~50万円程度で、業務設計やKPI設定など包括的にサポートするケースが多いです。

費用相場の例
・月額20~40万円+アポ単価10,000~20,000円
・月額30万円+成約時1件あたり50,000円
・インサイドセールスからフィールドセールスまで
 月額50万円+歩合型成果報酬(案件粗利の5~15%)
 
初期費用の内訳例
・営業戦略、スクリプト設計
・導入研修
 
導入ケース
・戦略~実行までを委託したい企業
・営業ノウハウを自社に蓄積したいスタートアップ
・営業体制の安定化、長期的な支援を検討している
 
比較ポイント
初期費用や委託費は、高額になることがありますが、営業成果の再現性を求める企業に適しています。成果だけではなく、改善提案や営業組織の構築を支援します。


費用の目安一覧表

営業代行を導入するときに最も気になるのは、「実際にいくらかかるのか」という費用面です。

ここでは、外注でよく利用される3つの契約形態(固定報酬型・成果報酬型・複合型)の費用相場の目安を、一覧表で比較します。
 
あくまで参考価格ではありますが、営業代行会社を選ぶ際の料金比較・予算シミュレーションとしてお役立てください。

営業代行サービスの料金目安表

関連記事:【最新版】インサイドセールス代行の費用相場は?料金体系・選び方・比較表つきで徹底解説


自社に合う営業代行を選ぶための判断基準

営業代行は、価格やサービス内容だけで選定すると「思ったような成果が出ない」「社内との連携がうまくいかない」といったミスマッチが起こりやすくなります。
 
失敗を避けて成果につなげるためには、契約前の見極めが重要です。この章では、営業代行を選定する際に押さえるべき5つのチェックポイントを解説します。


①目的を明確にする

まず大切なのは、「なぜ営業代行を使うのか」という目的の整理です。

・アポ獲得
 テレアポ・メール営業で商談数を増やしたい
・リード育成
 問い合わせリードや保有するリストのナーチャリングをしたい
・受注獲得
 商談~クロージングまでを外注したい


導入する目的が曖昧なまま契約すると、成果の評価や体制構築がうまくいかず、トラブルの原因になります。


②対応業界の実績はあるか

営業は、業界知識がトークの精度やヒアリング力に影響します。代行会社の得意領域が自社のターゲットとマッチしているかを確認しましょう。

・自社と同業界、類似商材の実績があるか
・類似するターゲット層(人事、工場長、経営層など)へのアプローチ経験があるか
・導入事例や成功事例に信頼できる企業があるか


③レポートの頻度・精度

営業代行は、進捗が見えにくいサービスです。そのため、活動状況を正確に可視化できる体制が整っているかを重視します。

・週次、月次での活動レポート提出の有無
・架電数、通話内容、アポ件数、断りの理由の記載があるか
・改善提案を行ってくれるか


報告の数だけではなく「質を踏まえたフィードバック」がある会社は、信頼度が高いです。


④KPIの定義と共有体制

営業代行では、「何をもって成果とするか」を双方で共有し、連携できる体制づくりが不可欠です。

・アポ獲得の基準を双方で合意できるか
・月間の目標件数を設定できるか
・SFA、CRM連携や定例会などの連携体制はあるか


このような情報共有の基盤があることで、成果を定量的に把握し、的確な改善策を打ち出すことが可能になります。


⑤契約条件と解約ルール

営業代行はすぐに成果が出るとは限らないため、柔軟に見直せる契約内容かどうかも大切です。契約時は、不利な条件が含まれていないかをしっかり確認します。

・最低契約期間(3~6ヶ月が一般的)
・途中解約の条件や違約金の有無
・成果が出なかった場合の対応


成果を出す代行会社の見分け方

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外注先は、「価格が安い=お得」とは限りません。費用対効果を高めるには、成果を出せる仕組みを持つ会社かどうかを判断する必要があります。

以下の4つの視点で、営業代行の組織体制を見定めましょう。


1.顧客理解をベースにした提案設計ができているか

営業代行会社によっては、定型的なトークスクリプトやテンプレートに頼りがちなケースも少なくありません。

一方で、顧客に適したアプローチを支援する企業は、ターゲット像や購買プロセスを理解した提案設計ができる体制があります。

✓ターゲットの課題や決裁構造、フェーズに合わせたアプローチか
✓初回トークで終わらせず、顧客の興味を引き出す設計になっているか


商材に合わせて成果までの流れを立案できる提案力は、営業の強みになります。


2.属人化せず、チームで成果を出す仕組みがあるか

外注でよくある失敗のひとつは、特定の営業担当者が異動になった場合に成果が落ちてしまうことです。これは、営業が属人化しており、組織として再現性がない状態です。
 
トップセールスに依存していない会社は、以下のチーム体制が構築されています。

✓営業活動のナレッジが共有されている
✓トークの成功パターンや失注理由をチームで分析・改善している
✓担当者変更時もスムーズに引き継げる仕組みがある


3.営業活動を可視化し、改善まで踏み込めているか

月末にレポートを渡されるだけでは、期待した成果に届きません。目標達成にコミットしている会社は、日々の営業活動を細かく可視化し、そのデータをもとに打ち手を提案してくれるのが特徴です。

✓架電数やアポ数だけでなく有効会話率、通話内容の質などをレポートしてくれるか
✓改善提案やターゲットの修正などの提案があるか
✓データ共有のツールやSFA連携があるか

作業報告に留まらず、成果に向けてPDCAを回せる代行会社を選びましょう。


4.自社との連携を重視してくれるか

営業代行は外部の組織ではありますが、チームの一員として動ける会社かどうかも大切なポイントです。「依頼して放置」では、成果を出し続けることは難しいでしょう。

代行側が自社の営業・マーケティング担当者と密に連携する姿勢があるかが鍵になります。

✓初期ヒアリングが丁寧か(事業理解、競合分析など)
✓定例会での共有内容が具体的か
✓トークや戦略の調整を柔軟に提案してくれるか


「共に実績をつくる」というスタンスを持った営業代行こそ、長期的な成果に直結します。


営業代行を導入した企業の成功事例

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ここでは、実際に営業代行を導入した企業の事例をご紹介します。営業リソース不足や新規開拓を課題に持つ企業が、どのような施策を行い、どんな効果があったのかを解説します。
 
自社に合った営業代行を活用するヒントとして、ぜひお役立てください。


事例①大手ヘルスケア企業|アポ創出とマーケデータ収集を同時に実現

背景と課題
新サービスの立ち上げに伴い、商談数の獲得が急務に。過去に利用した営業代行では、進捗や顧客の反応が見えないことが課題でした。
 
実施内容(固定報酬型)
・CRMを使い、稼働状況や顧客の声をリアルタイムで共有
・DM+電話フォローでニーズ調査とアポ獲得を両立
・断り理由などもデータ化し、改善に活用
 
成果
・3週間で110件のアポ獲得、アポイント率22%
・顧客の反応をマーケティングデータとして社内展開

関連記事:【顧客事例③】大手ヘルスケアブランド企業様 ヘルスケア・アプリサービスの導入企業を新規開拓


事例②医療機器販売企業|インサイドセールス導入で月間50商談を創出

背景と課題
営業リソースが限られ、全国1万施設への新規アプローチが困難に。訪問・架電も非効率で、従来の営業スタイルに限界を感じていた。
 
実施内容(固定報酬型)
・インサイドセールスを導入し、検査機器の案内を委託
・CRM共有と通話録音により、進捗・商談温度感を把握
・コール成果の可視化、施設別の認知度をマーケティングに活用
 
成果
・月間50件の商談を獲得
・地域別や診療科別の反応を分析し、戦略設計に貢献

関連記事:【顧客事例②】医療検査機器の販売企業が挑んだ営業改革。インサイドセールス導入で月間50商談創出を実現!

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営業代行の費用対効果を高めるポイント

営業代行は、導入したからといって成果が出るわけではありません。費用対効果を高めるには、自社と代行会社が連携し、二人三脚で営業活動を進めることが成功の秘訣です。
 
この章では、営業代行の効果を最大化するために実践したい取組みを解説します。

営業代行の費用対効果を高めるポイント


スクリプトとターゲット精度のブラッシュアップ

「誰に」「何を」「どう伝えるか」の戦略設計は、成果を左右する要素です。営業代行に任せる前に、自社のバリュープロポジションや訴求ポイントを整理し、ターゲットリストを絞り込みましょう。
 
初期フェーズでは、複数のパターンをテストし、反応率の高い切り口を分析するのも有効です。


定例MTGを活かした改善サイクル

営業代行会社との定例会議では、案件ごとの進捗や顧客の反応傾向の分析を共有します。定量データに加えて、営業現場で得られた反響も重要な気づきになります。
 
定例MTGは、改善施策を協議するPDCAの起点として活用することが効果的です。


スピード感のあるフィードバック体制

顧客の声や断り理由は、できるだけ早く社内にフィードバックをもらいましょう。リアルタイムに情報が共有できれば、訴求内容やターゲットの見直し、営業資料の修正なども迅速に行えます。
 
委託する際は、営業代行を外部リソースではなく、共に連携する営業パートナーとして捉える姿勢が求められます。


社内営業と外注先の役割の明確化

営業代行は、あくまで「実行支援」の役割です。戦略設計は自社で協議し、代行会社には戦略にそった営業活動を委託するというすみ分けが重要です。
 
営業を丸投げするのではなく、戦略は内製、戦術は外注というバランスが成果を伸ばすポイントになります。社内営業と代行チームが連携しながら、同じゴールに向かって進む体制を整えましょう。


まとめ|相場を理解して、自社に合った営業代行を選ぼう

営業代行は、営業戦略の一部を専門知識と実績を持つパートナー会社に委託することです。費用相場を知ることは、自社にとって価値のある外注先かどうかを判断する指標になります。
 
営業代行の導入を成功させるには、契約形態や支援内容などの選定基準を押さえて、比較することが大切です。
 
導入を迷っている段階の方は「どんな料金体系で、どの程度の成果が見込めるのか」を知っておくと、活用シーンが浮かびやすくなります。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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定期的にインサイドセールスや営業に関するノウハウ、セミナー情報を発信しています。

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