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【インサイドセールス】内製と外注どっちがいいの?メリット・デメリットを徹底比較

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皆さん、こんにちは。
IS factory magazine編集部です。
 
近年、DX化が進む営業組織でインサイドセールス(非対面営業)を導入する企業が増えているのをご存じでしょうか。

HubSpotJapan社が2020年に発表した「日本の営業に関する意識・実態調査」によると、

「インサイドセールス」を知っている経営者のうち、
「導入している」または「1年以内に導入予定」と答えた人は35.4%

出典: https://www.hubspot.jp/inside-sales

と、普及率の増加を伝えています。
新たな営業手法として、インサイドセールスが定着しつつあるのです。

では自社でインサイドセールスを立ち上げるには、内製化外注どちらが望ましいのでしょうか。

今回は、経営陣が最適な導入方法を選択できるよう、インサイドセールスの内製化と外注のメリットをお話していきます。

<インサイドセールスの解説はこちら>

-こんな方に読んで欲しい-
✔ インサイドセールスの導入を検討している方
✔ インサイドセールスの立ち上げに携わっている方
✔ インサイドセールスの導入方法を知りたい方



インサイドセールス導入の最適化

結論からお伝えすると、自社の運用方針に合うインサイドセールスであれば、内製・外注どちらを選択しても導入価値があると言えます。

従来の営業手法とは異なる分業型のインサイドセールスは、顧客の温度感を分析しやすく、効率的な営業活動が実現されるからです。

ただし、運用目的を明確に定めなければ、自社に合う導入方法を見つけることはできません。

インサイドセールス導入形態の選定手順


選定前に新規事業の開拓・営業人材の確保など、インサイドセールスで解決したい課題や、導入後のビジョンを組み立てることが大切です。

運用目的に照らし合わせて、最適な導入形態を見つけていきましょう。


インサイドセールスの3つの導入形態

初めに、インサイドセールスの3つの導入形態をお伝えしていきます。

インサイドセールスの内製化
インサイドセールス代行会社へ外注
インサイドセールスのハイブリット化(内製×外注)


インサイドセールスの内製化

内製化は自社のノウハウと施策を活かして、社内でインサイドセールスを構築・運用することです。立ち上げに必要なノウハウや人材、管理体制が備わっていれば、低コストでインサイドセールスが実現できます。
 
下記の条件に当てはまっていれば、内製化を検討しても良いでしょう。

導入に有効な条件
✔ 豊富な営業ノウハウがある
✔ 組織設立経験者、インサイドセールス経験者が在籍している
✔ 運営体制を社内で構築できる(人材、設備、管理)


インサイドセールス代行会社へ外注

外注は、外部の代行会社に営業活動を委託する方法です。構築に要するノウハウや人材が不足していても、すぐにインサイドセールスを実施することが可能に。

インサイドセールスの内製化を検討している場合、代行会社を試験的に使って、成果を確かめるケースもあります。
 
下記、企業課題がある場合は、外注を検討してもいいでしょう。

導入に有効な条件
✔ 営業ノウハウの不足
✔ インサイドセールス経験がある人材の不足
✔ 運営体制の社内構築が困難(人材、設備、管理)


インサイドセールスのハイブリット化(内製×一部外注)

ハイブリット化(内製×一部外注)は、インサイドセールスを内製化しているが、人員やノウハウ不足などで解決が困難な営業活動を外部に委託することをいいます。
 
また集中的に取り組みたい案件や、プロのノウハウを取り入れ自社のインサイドセールスを強化したい時にも効果的です。

導入に有効な条件
✔ インサイドセールスを内製化しているが、リソースが不足している
✔ 集中的に取り組みたい案件や業務がある
✔ 営業ノウハウを高めたい


自社の適性を知りたい方は、下記チェックシートをご活用ください。

インサイドセールス導入形態の適性チェックシート


インサイドセールスを内製化するメリット

ではここで、3つの導入形態のメリット・デメリットを、自社の運用方針と照らし合わせていきましょう。まずはインサイドセールスの内製化のメリットをお伝えします。

内製化のメリット
・迅速なPDCAサイクルの実行
・運営ノウハウの蓄積
・豊富な商材知識


迅速なPDCAサイクルの実行

円滑なPDCAサイクルを回せることは内製化のメリットです。
 
社内で連携体制がとれていると、接続不良や担当者断りなどインサイドセールスで発生した課題に対して、すぐに施策を打ち出せます。
 
またアプローチ状況が可視化されるので、案件ごとに個別対策を行うことが可能に。直接稼働メンバーに進捗状況を確認できるため、顧客の反応に沿った施策を実行しやすくなります。

<PDCAサイクルに役立つ営業プロセスはこちら>


運営ノウハウの蓄積

組織の立ち上げには、アプローチ市場の理解成果に繋がる戦略人材管理などのノウハウが求められます。運営を通して蓄積されるノウハウを持った人材は、企業の資産となるでしょう。
 
自社でインサイドセールスを実行できることは、社内の他事業との提携にも有益です。


豊富な商材知識

商材を熟知したメンバーの在籍は、インサイドセールスを行う上で強みになります。
 
営業活動では、顧客の課題解決に向けた提案力が必要です。商材知識があれば、便利な使い方や裏技など企業に適した活用方法を伝えることができます。
 
この個社別提案は、企業との信頼関係を構築するのに欠かせないスキルといえるでしょう。



インサイドセールスを内製化するデメリット

インサイドセールスを内製化するデメリットには、以下が挙げられます。

内製化のデメリット
・採用コストの発生
・育成コストの負担
・設備投資の増加


採用コストの発生

内製化するには、管理者、架電・商談担当者のようにインサイドセールスを実施できる人材が必要です。社内で新たに人材を獲得するためには、比較的高額な採用コストがかかります。
 
インサイドセールス市場が拡大している中、最適な人材を一定数採用するためには、ある程度の時間を見越しておかなければなりません。


育成コストの負担

インサイドセールスは、顧客と継続的に対話をしながら信頼関係を構築していきます。成果に繋げるには、ヒアリングスキル・分析スキル・提案力などの営業スキルが欠かせません。
 
そのため、採用後は実践スキルを身につける研修ツール操作を学ぶ育成期間を要します。

<営業研修についての記事はこちら>

稼働効率を考えると、予め営業スキルを持った人材を活用できる外注のほうが、成果に繋がるケースもあるのです。


設備投資の増加

営業活動をするには、パソコン・ハードウェア・導入ツール・場所代など設備費用が必要になります。
 
IT関連の運用を継続していくには、一定金額がかかることを念頭に入れておきましょう。

インサイドセールス内製化のメリットとデメリット


インサイドセールスを外注するメリット

次に、インサイドセールスを代行会社に外注するメリットを紹介します。

外注するメリット
・営業経験のある人材の担保
・運用コストを抑える
・効率的な営業活動が可能


営業経験のある人材の担保

インサイドセールスの営業ノウハウを持った適切な人材を担保できることは、外注の大きなメリットです。
 
研修や教育を重ねたプロによる営業活動では、顧客との繋がりを深め、思わぬ企業との接点を生み出してくれる場合も。
 
人材採用から育成までの期間を短縮できるので、すぐに営業活動を実施できます。


運用コストを抑える

人件費、設備投資、研修費などの運用コストを抑えることができます。

株式会社リクルートが開示した「就職白書2020」によると、

2019年度一人当たりの採用単価は新卒採用93.6万、中途採用103.3万

出典:https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/hakusyo2020_01-48_up-1.pdf)

と、18年度と比べ採用単価の増加を伝えています。

1人採用するだけでも数十万の費用がかかるので、運用コストを抑えられれば費用を別事業にあてることもできるでしょう。


効率的な営業活動が可能

案件に合わせて予算調整実施期間の変動がしやすいので、効率的な営業活動が可能です。
 
またインサイドセールスでは、顧客の繁忙期などアプローチする時期で、担当者の意向が変わる場合があります。
 
ターゲットエリアの拡大など注力したいタイミングで、早急にアプローチできるのは成果に繋がる秘訣ともいえるのです。


インサイドセールスを外注するデメリット

外注を検討する際は、以下のデメリットを把握しておきましょう。

外注のデメリット
・業務管理が困難
・代行会社との連携不足
・情報漏洩のリスクの発生


業務管理が困難

代行会社を利用することで、自社で全てを管理することが難しくなります。なぜなら、進捗状況やメンバー管理などの運営は外注先が代行しているからです。
 
代行会社を選ぶ際は、密に管理体制を共有できる企業を選びましょう。
 
数値だけではなく、商材に対しての顧客反応を知れることは、新たな施策を生み出すきっかけになる重要な情報になります。


代行会社との連携不足

代行会社を活用するためには、商材知識や契約手順など、認識に相互がないように連携をとる必要があります。
 
工数はかかりますが、どれだけ詳細に練り合わせができるかで成果が変わってくるのです。
 
定期的に、進捗確認や自社の方針を共有する時間を設けると、連携が取りやすくなります。


情報漏洩のリスクの発生

社内と同じように、外注先でも情報漏洩のリスクがあります。
 
インサイドセールスの代行会社は顧客情報を扱うため、厳重に取り扱っていますが、どの会社にもリスクが発生する可能性があることは理解しておきましょう。
 
契約時はセキュリティー対策を確認することも、リスクの減少に繋がります。

インサイドセールス外注のメリットとデメリット


インサイドセールスをハイブリット化(内製×一部外注)するメリット

インサイドセールスをハイブリット化(内製×一部外注)するメリットは、以下が挙げられます。

ハイブリット化(内製×一部外注 )するメリット
・採用コストが不要
・直接指示ができる
・セキュリティ対策がしやすい


採用コストが不要

代行会社の人材を自社で活用できるため、求人・広告費などの採用コストが不要に。
 
代行会社で研修やインサイドセールス経験を持った人材を確保できるので、教育にかかる時間が軽減されるのです。
 
弊社のインサイドセールスでは、営業・コールマーケター経験者・接客経験者などの豊富な対話スキルを持つ人材が在籍しており、案件の規模に合わせて1名~ご支援しています。


直接指示ができる

インサイドセールスを行う人材を外部から導入し、自社に常駐してもらうことで、コールマーケターに直接指示を伝えられます。
 
管理者と実行者が連携をとれるので、顧客対応や課題点を早急に対処することが可能に。
 
プロの人材から得られた新たな営業ノウハウは、自社で内製化された組織をさらにブラッシュアップしてくれます。


セキュリティ対策がしやすい

自社のシステムを使って営業活動を行う場合は、セキュリティ対策がしやすいというメリットがあります。また、アプローチ先の顧客情報稼働状況も共有しやすくなるため、円滑に連携をとることができるでしょう。


インサイドセールスをハイブリット化(内製×一部外注)するデメリット

インサイドセールスをハイブリット化(内製×一部外注)するデメリットは、下記があります。

ハイブリット化(内製×外注)するデメリット
・コストの高騰
・人材育成コストの発生
・導入の手間がかかる


コストの高騰

当然ですが内製と外注を同時進行で進めて行く際は、内製化されたインサイドセールスの運用費と、外注費用のコストがかかります。
 
導入して満足するのではなく、内製化を視野に入れた運用ノウハウの蓄積など、目的を決めて有効的に取り入れて行きましょう。


人材育成コストの発生

常駐してもらうコールマーケターを管理する人材が必要になります。営業ノウハウを持った人材を確保できても、商材知識や自社の方針を落とし込めなければ、スキルを活かすことは難しいです。
 
商材や活用ツール、営業方針などの実施に必要な情報は、稼働前に擦り合わせを行っておきましょう。


導入の手間がかかる

導入が決定したら、迎え入れる体制を整えていきます。定例会議の日程や、人材育成担当者導入申請手続きなどスムーズに営業活動を開始するための準備です。
 
導入に必要な情報は、事前に代行会社に確認しておくと安心できるでしょう。

インサイドセールスハイブリット化のメリットとデメリット


インサイドセールス支援では企業に合う営業スタイルを提案

ここまでインサイドセールスの内製化・外注・ハイブリット化のメリット、デメリットをお伝えしてきましたが、自社に最適な導入方法は見つかりましたでしょうか?
 
まずは自社の課題を洗い出し、導入後のビジョンを明確にすることが大切です。その上で1から自社で立ち上げるか、外注して効率的に営業体制を強化していくのかを判断していきましょう。

インサイドセールス導入形態のメリットとデメリット


弊社のインサイドセールス支援では、アポイントの取得から商談・契約まで一気通貫で行うものもあれば、ヒアリングを目的とした調査など、クライアントの要望に合わせた営業支援を実施しております。

導入を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。


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IS factory magazine編集部です。2022年開設。
定期的にインサイドセールスや営業に関するノウハウを発信しています。

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