フォローコールは、商談化率を高めるうえで欠かせないアプローチ手法です。しかし、「資料請求後に電話をしても反応がない」「何を話せば良いかわからない」と悩む営業担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、フォローコールの正しいやり方と改善のコツを、目的別のトーク例と合わせてわかりやすく解説します。
現場ですぐに実践するための運用方法も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
こんな方におすすめ
✓ フォローコールのトーク内容やタイミングに悩むインサイドセールス担当者
✓ リードへのアプローチ方法を見直し、商談化率を上げたい営業マネージャー
✓ メールやMAだけでは関係構築が難しいと感じているマーケティング担当者
フォローコールとは

フォローコールとは、過去に接点を持った顧客・見込み顧客に対して再度電話で連絡をすることです。
主な目的は、商談後や資料請求後、イベント参加後などのフォロー架電であり、信頼関係の維持・温度感の確認・次回アクションの提案を行います。
このアプローチは、いわゆる「追い架電」ではなく、顧客との関係性を深める会話型のマーケティング手法です。
フォローコールの目的は、以下の3つに集約されます。
1.見込み顧客の確度を高める(商談化)
2.既存顧客との関係維持・アップセルの契機をつくる
3.休眠顧客・失注リードの掘り起こし
なぜ今、フォローコールが注目されているのか
近年、オンライン営業が主流となり、メールやMA(マーケティングオートメーション)だけでは「顧客の本音」や「温度感」が見えづらくなっています。
そのなかで、直接“声”を聞けるフォローコールは、顧客理解を深める手段として注目されています。
実際に当社の営業支援においても、DM送付後にフォローコールを実施したところ、短期間で複数の申込み・再検討につながる事例が生まれています。
フォローコールは、デジタル施策では補えない「関係性の構築」と「温度感の把握」を可能にする重要なアプローチです。
まず押さえたい!フォローコールの基本トークテンプレート
フォローコールを成功させるには、会話の流れを明確に設計することが重要です。下記のテンプレートを参考に、状況に合わせて言い回しを調整してみましょう。

【営業トークスクリプトの作成に使えるフォーマットはこちら】

フォローコールで成果が出ない3つの要因とよくある失敗
フォローコールは、ただ電話をかけるだけでは成果につながりません。よくある失敗には、共通する3つの要因があります。
原因①目的が曖昧で“確認電話”になっている
先日、お送りした資料はご確認いただけましたか?
この一言だけの電話では、相手に商材の魅力を感じてもらえません。フォローコールの目的は確認ではなく、相手の課題を引き出し、興味・関心を高めることにあります。
架電をする前に、「何を知りたいのか」「どんな状態で話しを終えたいのか」を明確にして、対話内容を考えておくことが重要です。
トーク例
・「導入を検討する際に重視されているポイントはどこですか?」
・「他のサービスも比較されていると伺いましたが、どのような点で悩まれていますか?」
このように、質問の意図が明白なトークを設計すると、相手も安心して話してくれます。一方で、目的が曖昧なまま架電をすると、話しの軸がぶれ「営業電話っぽい」と感じてしまいます。
事前に、以下の3つを整理しておきましょう。
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 情報収集・商談設定・関係維持のいずれかを定義する |
| 成果指標 | 架電のゴールを「アポ獲得」ではなく、「次の接点」に置く |
| 顧客価値 | 相手が聞いて良かったと思える情報を準備する |
原因②タイミングが遅く、チャンスを逃している
フォローコールで最も多い失敗は、電話をかけるタイミングが遅いことです。資料請求やイベント実施から1週間以上空いてしまうと、相手の関心は薄れ、記憶も曖昧になります。
営業の世界では、「スピード=誠意」とも言われるように、顧客の関心が高いうちに連絡をすることが成果の分かれ目です。
たとえば、資料請求直後に5分~30分以内で架電すると以下のメリットがあります。
・「迅速に対応してくれた」という印象を与えられる
・相手の頭の中に課題が鮮明な状態で話せる
・温度感を正確に把握できる
ただし、短期間に何度も連絡をするのは逆効果になります。初回はスピードを重視、2回目以降はタイミングの見極めが大切です。
・2回目のフォロー
初回から3日~5日後(検討を深めている頃)
・3回目のフォロー
1.2週間後(社内共有や上長確認のタイミング)
このように、顧客の心理的フェーズを踏まえて連絡をすると、自然に会話が続きやすくなります。
関連記事:【業種別】テレアポの最適な時間帯と成果を上げるアプローチ手法
原因③スクリプトが属人的で、チームに再現性がない
ベテランの営業担当者がかけるとアポが取れるが、他のメンバーの成果が出ていない
このケースは、個人の経験や感覚に頼りすぎて、他のメンバーが再現できない状態です。
スクリプトが属人的になっている場合は、成果が安定せず、メンバーによって大きな差が出ます。改善するには、スクリプトをチーム全体で共有・検証することが大切です。
| 改善ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①スクリプトの見直し | 成功パターンをトーク例として文書化する |
| ②ロープレ・実践 | 架電前にチーム内で読み合わせを行い、実践に移す |
| ③フィードバック | 録音やチーム内のフィードバックをもとに改善点を共有する |
これにより、メンバーの経験差を埋め、誰でも一定の成果を出せる体制が整います。とくに、フォローコールは会話の流れを複数パターンに分岐させておくことで、相手の反応に合わせて柔軟に対応できるようになります。
今すぐ使えるフォローコールの目的別・シーン別のトーク例

顧客との関係性を深めるには、相手のフェーズに合わせて「何を聞くべきか」「話しの着地点はどこか」を明確にする必要があります。ここでは、実際の現場で使える5つのシーン別のトーク例を紹介します。
シーン①:資料請求後
資料請求の直後は、顧客が最も関心を抱いているタイミングです。初回の接点では、情報提供者として信頼を得ることを意識しましょう。
この段階では、商材を売り込むよりも「なぜ資料を請求したのか」、「資料を見た率直な感想」を深掘りすることが重要です。
また、会話の終わりに「関連する資料」や「セミナー情報」を案内すると、自然な形で接点を継続できます。
目的
関心度の確認と課題のヒアリング
トーク例:
・「当資料はどちらでお知りになりましたか?」
・「資料をご覧いただいて、特に気になったポイントはありましたか?」
・「将来的に改善したい点はありますか?」
関連記事:潜在ニーズの引き出し方 | 成約率を上げる営業の質問術と成功事例
シーン②:ウェビナー参加後
ウェビナー後は、参加者が情報を整理している段階です。フォロー架電では、参加のお礼と感想のヒアリングを中心に構成するとスムーズに話しが進みます。
商談に発展させるには、営業色を出しすぎず、興味を持ってくれた点を掘り下げることが重要です。
開催後は、参加者が情報を社内に共有できるような資料を用意しておくと、検討材料になります。
目的
温度感の確認と課題の深掘り
トーク例
・「本日はありがとうございました。ウェビナーの中でお役に立てそうな内容はございましたか?」
・「社内で検討される際に、詳しく知りたい情報はありますか?」
・「ご参加いただいた皆様より、〇〇(サービス)についてのご相談をいただいておりますがご興味はございますか?」
関連記事:ウェビナーとは?新規営業を成功させるポイントと8つの手順を解説
シーン③:初回商談後
商談後のフォローでは、顧客が社内稟議や比較検討を進めているタイミングです。初回商談後は、顧客の現状を聞き、継続的な関係性を保つ必要があります。
フォローコールでは、再び商談を打診するのではなく「検討をサポートする立場」として寄り添い、再接点の機会をつくりましょう。
目的
関係維持と検討状況の把握
トーク例
・「他社様との比較を進められるとお話しを伺っていたのですが、ご状況はいかがでしょうか?」
・「先日のご提案から少しお時間が経ちましたが、社内でのご意見はいかがでしたか?」
・「導入にあたり重視されている点はございますか?」
シーン④:失注フォロー
失注したリードは、状況が変われば再提案の機会が訪れます。失注フォローは、無理に売り込まず、「情報を共有する相手」として関係を保つことを意識しましょう。
半年~1年後は再検討につながるケースがあるため、架電履歴を残し、タイミングを見極めてから再び連絡するのが効果的です。
目的
関係維持と再提案に向けたヒアリング
トーク例
・「以前、ご提案させていただいた件ですが、その後のご状況はいかがでしょうか?」
・「導入時期を再検討されるタイミングがございましたら、最新のサポート体制をご案内できます。」
・「最近、同業他社様での活用事例も増えてきており、今後の参考情報をお伝えできればと思いまして。」
シーン⑤:展示会・名刺交換後
展示会や名刺交換後は、短時間で多くの人と接触しているため、印象に残るフォローが必要です。まずは、感謝を伝え、その上で「相手の興味を引くようなトピック」を差し込みます。
この段階では、商談を促すのではなく、今後の関係性を築くためのきっかけをつくることが大切です。
フォロー架電では、「この人は感じが良い」「話しを聞いてみたい」と思ってもらえれば、次回以降の接点につながります。
目的
信頼構築と情報提供
トーク例
・「先日は、ありがとうございました。展示会ではお話しできなかった〇〇について、少し補足させてください。」
・「先日ご紹介したサービスの最新活用事例がありまして、簡潔にご説明してもよろしいでしょうか?」
・「展示会の後、多くの企業様が〇〇に関心を持たれておりまして、〇〇様にもお役立ていただけるかと思いましてご連絡させていただきました。」
スクリプト導入からチーム運用まで|インサイドセールスの成功プロセス

フォローコールを継続的に実施して成果につなげるには、「個人の経験やスキルに依存しない」チームの運用体制が不可欠です。その中核となるのが、スクリプト設計とデータに基づく改善サイクルです。
ここでは、インサイドセールスチームがフォローコールで成果を最大化するための流れを、5つのステップで解説します。
Step1:目的の定義とコール指標の設定
はじめのステップは、「何のために電話をかけるのか」を明確にすることです。ただアポイントを取得するためではなく、目的別に指標を設定すると、営業活動の方向性がメンバー全員に共有されます。
また、成果を数値で把握できるように定義することで、改善点も明確になります。
| フォローコールの目的 | 成果指標の例 |
|---|---|
| 見込み顧客の育成(リードナーチャリング) | 担当者接続率・資料送付数 |
| 市場調査・ヒアリング | 有効リード率 |
| 再提案・休眠顧客の掘り起こし | 再商談化率 |
Step2:トークスクリプト設計と検証
トークスクリプトは、会話の流れをまとめた台本です。作成する際に重要なのは、実際の会話の録音や顧客の反応を分析して、ブラッシュアップしていくことです。
チーム全体でどのトークが成果に貢献したかを共有することで、再現性の高いアプローチが可能になります。トークスクリプトの主な基本構成は、4つです。
1.導入トーク(不信感を払拭する挨拶+用件の共有)
2.本題トーク(サービス紹介+質問)
3.ヒアリングの深掘り(課題や背景の確認)
4.クロージング(商談・次回アクションの提案)
自社の案件に合わせてトークスクリプトを作成したい方は、以下のフォーマットをご活用ください。
→テンプレートを無料ダウンロードする
Step3:商材のインプットとロールプレング
フォローコールを滞りなく実施するには、商材の価値を自分の言葉で説明できる状態にする必要があります。商材理解が浅いままでは、顧客からの質問に回答できなかったり、会話が続かなかったりするケースも。
架電では、質問の順番や聞き方を変えるだけで相手の反応が好転することも多く、定期的なロールプレイングで対応力を鍛えることが重要です。
研修では、話すよりも聞くスキルを養う練習が有効になります。
商材インプットの進め方
・製品理解(特徴、導入事例、競合優位性をチームで共有する)
・顧客理解(ターゲット業界の課題、利用シーン、成功パターンを整理する)
・FAQ作成(想定質問の回答例を事前に準備しておく)
ロールプレイングのポイント
・目的別(資料請求後・失注後など)のシナリオで実施
・架電担当者と顧客役を交代で実演
・録音やフィードバックをもとにトークを見直す
【フィードバックに役立つロープレ評価シートはこちら】

Step4:データ連携とナレッジ共有
営業活動で得たデータは、CRMやSFAに記録して可視化しましょう。これにより、チーム内での情報共有がスムーズになるため、マーケティングや営業部門との連携も強化できます。
具体的には、以下の内容をグラフや一覧表で閲覧できるようにすると、分析やアプローチの精度が高まります。
| 記録する項目 | 目的 |
|---|---|
| 架電結果 (接続/不在/断りなど) | 担当者接続率・架電時間の分析 |
| 会話内容 (課題・検討時期・関心領域) | 次回提案の設計・優先リードの抽出 |
| 次回アクション予定 | 再架電日の設定 |
【マーケティング部門との連携強化に使える用語集はこちら】

Step5:KPI設計と改善サイクル
フォローコールの成功は、架電数ではなく「アプローチの質」で決まります。そのため、KPIを成果に直結する指標に絞って設計することが重要です。
定期的にチームでKPIをモニタリングし、数値の変動要因を分析することで、全員が成果を出せる施策を特定できます。
例として、以下のようなKPI設定が有効です。
| 指標 | 目標値 | 改善アクション |
|---|---|---|
| 担当者接続率 | 20%以上 | 架電時間の調整・リスト精度の向上 |
| アポイント率 | 2%~5% | ヒアリング・トーク改善 |
| 受注率 | 10%以上 | 提案内容の最適化 |
→KPIの立て方については営業のKPI設計・実践ガイドで詳しく解説しています。
まとめ|今日から実践!フォローコール改善3ステップ

フォローコールは、顧客との信頼関係を構築するコミュニケーション施策です。まずは、実践に活かせる3つの運用ポイントを意識し、長期的な成果を目指しましょう。
Step1:架電前に目的を整理しておく
「この架電で何を知りたいか」「相手に何を伝えたいか」を明確にする
Step2:対話の中で相手の現状をヒアリングする
相手の現状や課題を深掘る
Step3:営業活動の気づきをチームで共有する
CRMや共有シートにアプローチ履歴を残す
フォローコールの成果を最大化するには外注もおすすめ
フォローコールは、目的設計・トーク内容・架電時間の管理など、案件に特化したノウハウが求められる業務です。社内だけで運用すると、人手不足や対応力のバラつきに悩む組織も少なくありません。
そこでおすすめなのが、専門チームへの外注です。外注を活用すれば、経験豊富な人材による会話設計や分析スキルを取り入れながら、安定的に運用することができます。
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フォローコールや新規開拓などの外注を検討している方は、お気軽にお問い合わせください。
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IS factory magazine(アイエス ファクトリーマガジン)編集部です。2022年開設。
定期的にインサイドセールスや営業に関するノウハウ、セミナー情報を発信しています。
