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トークの秘訣はラポール?3つの心理テクニックで信頼関係を構築!

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皆さん、こんにちは。IS factory magazine編集部です。
 
オンライン上で営業活動を行うインサイドセールスで顧客と信頼関係を築くことは、経験を重ねたコールマーケターでも頭を抱える難題とされています。
 
企業のニーズを引き出し、課題解決に向けた商材提案が求められる中、顧客の信頼を得るトークは必須スキルと言えるでしょう。
 
そこで今回は下記のお悩みを持つコールマーケターにオススメする、ラポールの3つの対話スキルをご紹介していきたいと思います。

―こんなお悩みを持つ営業マンにオススメ―
✔ 営業感が出てしまう
✔ 顧客との距離感を縮めたい
✔ 担当者のニーズを引き出せない

ラポールとは


ラポールは心理学用語で信頼関係を表します。フランス語で橋をかけるという意味を持つ「rapport」が語源です。

ラポールを形成するテクニック
・ミラーリング効果
・ペーシング
・バックトラッキング


ラポールを形成する「ミラーリング効果」、「ペーシング」、「バックトラッキング」の3つのテクニックは、営業のヒアリングスキルの一つとして注目されています。

ラポールが形成されると警戒心が解け、提案を受け入れてもらいやすくなるでしょう。電話やzoomを使用した非対面の対話は、対面よりも信頼関係を構築しづらいと言われています。

ラポールを形成するための代表的な3つのテクニックを取り入れて、顧客との良好な関係性を構築していきましょう。


ミラーリング効果


ミラーリング効果は、相手の視覚的な行動を自分が真似することで好感を抱いてもらいやすくなる心理テクニックです。顧客の動作を目視できるオンライン商談、訪問商談に取り入れたいスキルと言えるでしょう。

活用事例
・相手と同じ動作をする
・姿勢を真似る


「担当者が資料を開いたら、自分も開く」、「ペンを置いたら、ペンを置く」のようにさりげない動作を真似します。頻度が高いと不自然に見られるケースもあるので、やりすぎには注意しましょう。自分の動作に、自然に混ぜる程度が効果的です。

話す時の姿勢もミラーリングを取り入れることで、同じ温度感で対話ができるとされています。感情は姿勢にも反映されると言われており、自分が話に夢中になっている時は、相手も一生懸命に聞いてくれると心地良いものです。

商談では、勢いのあるお客様には、前のめりで。姿勢が良い方には、背筋を伸ばした体制を意識します。ただし、腕を組む、足を開くなどマイナスなイメージのある姿勢を真似すると悪い印象を与えかねないので、プラスの要素を取り入れると良いでしょう。


ペーシング

ペーシングは、相手の話し方や会話のペースに合わせていくコミュニケーションスキルのことです。人は自分と共通点のある相手に親近感を持つ傾向があり、電話で交渉を行うことが多いインサイドセールスに有益な方法と言えます。

活用事例
・相手とテンションを合わせる
・相手と同じようなスピードで話す
・同じ言い回しをする

ペーシングの対話例


担当者と同じテンションを意識して話してみましょう。電話越しで明るい印象を受けた方は高めのトーンを、冷静な方には落ち着いたトーンの対話を意識します。

声の表現が苦手な営業さんは、「担当者が笑う場面が見られたら、自身も笑う」、「考え込んでいたら、考えるそぶりをする」のように感情をリンクさせると相手に伝わりやすくなるでしょう。

話す速度やあいづちのテンポを合わせることで、さらに安心感を与えます。スクリプトを読む際は、文面の区切りごとに担当者に合ったあいづちの間をとると、相手のペースに乗りやすくなるでしょう。

また、営業電話は声のみで人物像が確立されていくため、言葉の言い回しにも工夫していきたいところです。

例えば「店舗」というワードには、お店、商店、ストア、ショップなど同じ意味で使われる別の言葉があります。会話の中で多用される言葉は、担当者が話す親しみのある表現に統一させると、顧客目線で話を進めることが出来るでしょう。

丁寧な言い回しが相応しいとされる場面は、状況に合わせた言葉の選択が必要になります。


バックトラッキング


バックトラッキングとは、相手の話を繰り返しながら会話することを言います。オウム返しとも呼ばれており、話を聞いてくれていると印象付ける手法です。対話中の「そうなんですね」、「ええ」などのあいづちに一言付け加えて返すことで、傾聴力を高めることができます。

バックトラッキングの種類
・相手の事実を交えて返す
・相手の感情を返す
・相手の話をまとめて返す


相手の事実を交えて返す

相手の話した事実をあいずちに交えて返すテクニックです。避けたい返答として、全く同じ文を3回以上繰り返してしまうと、会話が不自然になり、不快な印象を抱かせてしまうことも。復唱にならないよう、言葉の表現を変えて話すとスムーズです。

対話例
顧客:新店舗のオープンが決まったので、サービスの導入を検討していたところです。

営業:新店舗を出店されるんですね、弊社のサービスもお役に立てるかと思います。


話題を広げたい場合は、オープン・クエスチョン、クローズドクエスチョン(5W1H)の質問を投げかけると、興味を持ってくれていると実感してもらいやすくなります。

対話例
営業:新店舗を出店されるんですね、弊社のサービスもお役に立てるかと思います。オープンはいつ頃ですか?

顧客:春を予定しています。それまでに導入は可能でしょうか。


<オープン・クエスチョン、クローズド・クエスチョン詳細記事>


相手の感情を返す

相手の感情に同調しながら話すと、距離感が縮まりやすくなります。ペーシングの表情も合わせて返すと、さらに共感力が高まるでしょう。顧客が発言した際に、自分の主張を強めると気分を損ねてしまうこともあるので、担当者の感情に同調すると良いでしょう。

対話例
顧客:年末はバタバタしていて忙しかったんですよね。

営業:そうですよね。年末は繁忙期なのでお忙しいですよね。


相手の話をまとめて返す

相手の話を要約して返す手法です。話を受け入れてくれる安心感を与えるだけでなく、顧客に発言を再認識させるという目的もあります。商談では話が長くなる場面も珍しくありません。まとめることで、頭の整理ができます。

慣れないうちは、全体ではなく一部分を要約するところから始めましょう。単語を意識して聞くとまとめやすくなります。

対話例
顧客:パソコン作業をあまりしないので、サービスを管理できるかどうかが問題点ですね。できたら私以外の社員も操作ができると良いんですけど。そこはどうですか?

営業:パソコン作業の管理がご不安ということですよね。弊社のサービスでしたら・・


実践方法


営業活動中に、知識は持っていてもその場で言葉が出てこないといった経験をされた方は多いのではないでしょうか。初対面の顧客と、緊迫した商談で初めてのテクニックに挑戦するのは、勇気がいるものです。

実践に活かせる自社の対策として「ロープレ」、「音源聴衆」、「習慣化」の3つがあります。


ロープレ

ロープレは、実際の場面を想定してシミュレーションを行うことで、本番で適切に対応できる練習方法です。

インサイドセールスでは、研修や商談前にメンバー同士で戦略を立てながら実施しています。企業の情報をリサーチして、実践に近い条件を設定すると効果が出やすくなるでしょう。
 
<ロープレ記事はこちら>


音源視聴

チームメンバーの音源や商談録画を視聴し、メンバーの言いまわしをインプットしています。

実際の対話を視聴できるので、本番の緊張感や、ソーシャルタイプごとの会話など、スクリプト以外のトークスキルを身につけることができるでしょう。

営業活動中に行き詰った時は、音源を聞いて自身に活かすというメンバーも多いです。
 
<営業に役立つDXツールはこちら>


習慣化

「習慣化」は日頃から継続的に実践していくと、無意識に行動できるようになることです。普段から対話スキルを意識して話すと、少しずつ本番でも実践できるようになります。

まずは、取り入れてみたいものを一つ決めて明日の対話のどこかで試してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

ラポールの心理テクニック

以上、ラポールの3つの心理テクニックと実践方法をお届けしました。
日々の営業活動で活用いただけたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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IS factory magazine編集部です。2022年開設。
定期的にインサイドセールスや営業に関するノウハウを発信しています。

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